人との距離で疲れてしまうあなたへ 〜「境界線」って、知っていますか？〜

こんにちは。保健師でカウンセラーの下園です。
今日は「境界線」というお話です。

■ 境界線ってなに？
人と関わる中で、「なぜかモヤモヤする」「言いたいことが言えない」「頼まれると断れない」…そんな経験、ありませんか？
実はそこには、「ここまでは自分の領域、ここからは相手の領域」という“見えない線”、つまり**境界線（バウンダリー）**が関係していることがよくあります。
境界線とは、
• 自分の時間やエネルギー
• 感情や思考
• 人との関わり方
などにおいて、「どこまでが自分で、どこからが相手か」を見極め、守るためのラインのこと。
しっかり引けている人は、人間関係の中でも自分らしく過ごせるようになります。


■ 境界線が引けているサインって？
境界線がうまく引けていると、こんな状態が生まれます。
• 「それは今はできない」と無理なく断れる
• 相手の感情に巻き込まれすぎずに関われる
• 相手の課題を「自分のせい」と思わなくなる
• 手伝うときも、自分を犠牲にしすぎない
• 「私には私の責任、相手には相手の責任」と切り分けられる
これは「冷たい人になること」ではなく、自分も相手も尊重する関係を築くことなのです。


■ 境界線を整理するために、カウンセリングができること
境界線がうまく引けない背景には、
• 幼少期から「いい子」でいることが求められた
• 自分より相手を優先することが習慣になっている
• 感情に振り回される経験が多かった
など、過去の体験や思考のクセが関係していることもあります。
カウンセリングでは、
• 自分の境界線がどこにあるかを一緒に見つける
• 相手に合わせすぎるクセを言葉にして整理する
• 自分を守るための「線の引き方」「伝え方」を練習する
など、“自分らしさを大切にする関係性”を築くサポートが可能です。


■ 最後に…
境界線は、誰かを遠ざけるための「壁」ではなく、**自分と相手を心地よくつなぐ“線”**です。
その線を、少しずつ整えていくことが、あなた自身を守りながら、より良い人間関係をつくる第一歩になるはずです。